口内環境による口臭
口臭と関係が深いのは舌です。
健康的な舌は、ピンク色で白いブツブツ(これを舌乳頭といいます)がしっかりと突起しています。
舌の状態が健康的であれば口臭に悩まされることは少ないです。しかし、舌になんらかのトラブルがある場合に口臭が発生するようになります。
まず注意したいのが舌苔(ぜったい)です。
舌苔は、舌の老廃物や食べ物のカスなどが舌にこびりついたもの。これを放っておくと、口臭の原因となります。
食後などに、歯に歯垢がつくのと同じで舌にも汚れは付着します。
口臭が気になる方は、舌苔の除去を行うことをオススメします。
舌を掃除するときには専用のブラシを利用するのがオススメです。傷つけることの無いように丁寧に行うようにしましょう。
睡眠不足が口臭の原因に
寝起きに息が臭くなるのは、
睡眠中の唾液の分泌量が低下するため。
唾液は殺菌作用があるので、
唾液の分泌が少ない睡眠中は口内に雑菌が多く繁殖している状態なので口臭が気になるというわけです。
仕事や受験勉強で忙しく、睡眠不足の状態になると唾液の分泌量そのものが低下してしまい、
これによって口臭が引き起こされる場合があります。
また、睡眠中の口臭予防を行う場合には、
しっかりと歯磨きを行う、口臭予防用のうがい薬を利用するなどの工夫を行うようにしましょう。
唾液と口臭の関係
先述したとおり、唾液は殺菌作用があるため口臭予防を行っています。
しかし、様々な原因によって唾液の分泌量が低下してしまうと口内の雑菌を退治することができなくなって口臭が発生しやすくなってしまいます。
ではどうすれば唾液の量を増やすことができるのか。
最も手軽に行える方法は、食事で良く噛んで食べることです。
私たちが普段食べている食事は柔らかいものが増えてきました。
唾液は咀嚼の刺激によって唾液腺から分泌されるので、噛む回数が少ないと唾液腺が衰えてしまいます。
逆に言えば、良く噛んで唾液をたくさん分泌させることで唾液腺を鍛えて普段から多くの唾液を分泌できるようになるので、
口臭予防対策として効果的です。
また、風邪や疲労の蓄積などによって体調が優れないときも口の臭いが強くなるときがありますが、これもまた唾液の分泌量が低下しているためです。
虫歯が口臭の原因に
虫歯が口臭の原因になるケースがあります。
虫歯ができる口内環境は、虫歯菌が活発に働いている証拠。
虫歯菌が働くためには口内に食べ物のカスが残って無くてはなりません。
つまり虫歯が出来ている人は口臭を発しやすい口内環境にあるということになります。
歯の隙間や歯と歯茎の間などに歯垢が溜まっていればそれが原因で臭いが発生するようになりますし、歯垢をえさにして増えた雑菌によっても臭いが生じます。
また、虫歯ができるとその部分の歯が欠けている状態になりますので食べ物のカスがたまりやすくなります。
これを歯ブラシで除去するのは難しく、自分ではしっかりと磨いたつもりでもきちんと落とせていない場合が多いです。
このように、虫歯ができると口臭を引き起こす原因をたくさん作り出してしまうので、
虫歯のある人はすぐに治療を行うようにすることが口臭予防につながります。
胃腸の調子が口臭の原因に
ストレスや食べすぎ、飲みすぎなどによって
胃腸の調子が悪いと口臭が強くなる場合があります。
これは消化不良などによって胃の中で食べ物が発酵し、
嫌な臭いが発生しているためです。この発酵臭は血液中に取り込まれて、肺を介して息と一緒に吐き出されます。
しかし胃腸の調子が悪くて口臭がするのか、舌苔などが原因で口臭が発生しているのか判断がつかない場合があると思います。
そのときには、手のひらで口元を覆って鼻から吐いた息が臭うのかをチェックしてみてください。
鼻から吐いた息が臭うようなら、胃腸が原因であると考えられますが、
口からは臭うのに鼻からだと臭わない場合には口、舌、喉が口臭の原因となっていると考えることができます。